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同性パートナーの相続対策|遺言があっても届く遺留分の請求

ゲイのみなづち(@minaduchi)です。
「同性パートナーに財産を遺すには、公正証書遺言を作れば安心」。そう考えて、準備を終えたつもりでいる方は多いのではないでしょうか。では、いざというとき、遺されたパートナーは本当に家に住み続けられるのでしょうか。実は、遺言の先にもう一つの関門があります。
本記事の結論を先に言うと、公正証書遺言は必須ですが、それだけでは足りません。遺言がなければパートナーは原則として何も受け取れず、遺言があっても、子や親から遺留分侵害額請求という金銭請求が届く可能性が残るからです。
本記事では、以下のポイントから解説します。
- 同性パートナーが法定相続人になれない現実と、何もしない場合に起きること
- 遺言があっても届く遺留分侵害額請求の仕組み(子は2分の1、親のみなら3分の1)
- 生命保険・生前贈与・家族信託それぞれの効き目と限界
- 任意後見・死後事務・相談先まで含めた今日からできる備え
同性パートナーの相続は公正証書遺言だけでは守り切れない

まず記事全体の結論からお伝えすると、同性パートナーに財産を遺す土台は公正証書遺言であり、これは欠かせません。しかし、その先にもう一段の備えが要ります。それが「遺留分を払える設計」です。
現行の民法では、同性パートナーは法定相続人ではありません。遺言がなければ、財産は戸籍上の家族に渡り、パートナーは長年暮らした住まいから排除されかねません。
一方で、遺言を作っても話は終わりません。子や親といった遺留分権利者がいれば、受け取ったパートナーに対して金銭での請求ができるからです。つまり家を遺せることと家を守り切れることは別問題なのです。
だからこそ対策は、遺言単体ではなく、遺留分を踏まえた配分設計、支払いに充てる現金や生命保険、老後を支える任意後見や死後事務まで一体で組む必要があります。
幸い、それぞれの手続きには公的な窓口と費用の目安があり、今日から順番に進められます。本記事でその全体像を整理します。
ゲイの僕が同性パートナーの相続と遺留分を調べて感じたこと

制度の解説に入る前に、当事者として感じてきたことを少しだけ書かせてください。
「遺言さえ作れば大丈夫」と思っていた頃
僕は同性婚に関する記事を書く中で、相続の制度を調べたことがあります。当初は「公正証書遺言さえ作れば、同性カップルの相続問題はほぼ解決する」と思い込んでいました。
公証役場での相談が無料なことや、手数料が数万円台からということも知り、これなら手が届きそうだと安心した記憶があります。同じように感じている当事者は、きっと少なくないはずだと思いました。
「遺留分」という言葉の前で立ち止まった
ところが調べを進めるうちに、遺留分という言葉に突き当たりました。遺言があっても、子や親には法律上の最低限の取り分が残ると知ったときは、正直、言葉を失いました。
しかもそれは家そのものではなく、お金で請求される仕組みです。家を遺せても、現金がなければ守り切れないかもしれない。調べれば調べるほど、遺言の先にもう一つの関門が見えてきました。
同性婚が認められていれば配偶者として当然に立てる場所に、僕たちは書類と資金を積み上げてようやく立つ。その差の大きさを実感した経験でした。
同性婚がない日本で、パートナーは法定相続人になれない

なぜ遺言が必須なのか。この点の結論は明快で、現行法の相続の仕組みにパートナーの席がないからです。
何もしなければ、財産は戸籍上の家族へ
民法が定める法定相続人は、配偶者と、子などの直系卑属、親などの直系尊属、そして兄弟姉妹です。同性パートナーはこのどこにも含まれません。
そのため遺言がない場合は預貯金も自宅も原則としてパートナーには渡らないのが現実です。二人で実質的に築いた財産であっても、法律上は戸籍上の家族が相続することになります。同居の長さや関係の深さは、ここでは考慮されません。
なお、法定相続権がない点は異性間の事実婚も同じです。決定的な違いは、異性カップルには婚姻届という選択肢があるのに対し、同性カップルにはその選択肢自体が閉ざされていることです。
長年同居していた家が相続人のものになれば、残されたパートナーが退去を迫られる事態も起こり得ます。
パートナーシップ制度や事実婚運用では相続権は生じない
「パートナーシップ制度に登録していれば大丈夫では」と思うかもしれません。しかし自治体のパートナーシップ制度は法律上の婚姻ではなく、相続権を生みません。
政府は2025年にかけて、DV防止法や公営住宅法など33本の法令で「事実婚」の規定を同性カップルにも運用で適用する整理を行いました。それでも婚姻制度そのもの、税制、相続、年金といった中核的な保護は依然として対象外です。
相続税でも法律婚との差は大きい
仮に遺言で財産を受け取れても、税の扱いに差があります。法律婚の配偶者には、1億6,000万円または法定相続分までは相続税がかからない「配偶者の税額軽減」という仕組みがあります。
同性パートナーにはこの軽減が適用されません。居住用不動産の贈与について最大2,000万円まで非課税となる贈与税の配偶者控除も、法律婚だけの仕組みです。相続対策を考えるときは、この税負担の差も頭に入れておく必要があります。
同性パートナーへの遺言にも届く遺留分侵害額請求の落とし穴

ここからが本記事の核心です。遺言を作った人が次に向き合うべきものこそ、遺留分という制度です。
2019年の改正で「物を返せ」から「お金を払え」へ
遺留分とは、子や親など一定の相続人に法律上保障された、最低限の取り分です。遺言でも奪えません。
かつての「遺留分減殺請求」は、遺贈された不動産の持分そのものを取り戻す仕組みでした。それが相続法改正により2019年7月1日施行で「遺留分侵害額請求」へと変わりました。これにより侵害された分をお金で支払うよう求める金銭請求に一本化されたのです。
改正前の仕組みでは、請求されると自宅が親族との共有状態になり、住み続ける立場が不安定になりがちでした。金銭請求への一本化で、家の権利自体は守りやすくなったと言えます。
その半面、受け取ったパートナー側には金銭の支払義務が発生します。問題は「家を取られるか」から「請求額を払えるか」に変わりました。遺贈が唯一の入り口になる同性パートナーは、この問いと正面から向き合うことになります。
子がいれば2分の1、親だけなら3分の1が目安
遺留分の大きさは、誰が相続人かで決まります。全体の目安は次のとおりです。
- 相続人に子などの直系卑属が含まれる場合は、相続財産全体の2分の1
- 相続人が親などの直系尊属のみの場合は、相続財産全体の3分の1
- 相続人が兄弟姉妹のみの場合は、遺留分は認められていない
たとえば法律上の子が1人いる方が「全財産をパートナーへ」と遺言した場合、その子は原則として財産全体の2分の1に相当する金額を請求できます。子が2人なら、2人あわせて全体の2分の1、各自4分の1ずつです。
仮に財産が自宅2,500万円と預金500万円の合計3,000万円で、子が1人なら、遺留分の目安は1,500万円。パートナーが受け取れる預金500万円だけでは1,000万円が足りません。財産の大半が自宅で現金が少ないほど、家を受け取っても支払いに窮しやすいのです。
逆に、相続人が兄弟姉妹だけなら遺留分の請求は基本的に生じないため、遺言の実効性は格段に高まります。このように自分の相続人が誰なのかで必要な備えの重さが大きく変わることを、まず押さえてください。
請求のリスクは相続後およそ1年間、現実に続く
遺留分侵害額請求権には期限があります。相続の開始と遺留分の侵害を知った時から1年、相続開始の時から10年で消滅します。
実務では、内容証明郵便で請求の意思表示が届き、話し合いがまとまらなければ家庭裁判所の調停や訴訟に進む流れが多いとされています。
遺言を執行した直後は平穏でも、遺留分権利者が相続開始と遺留分侵害を知った時から1年は請求が届き得る期間です。権利者が事実を知るのが遅れれば、請求可能な期間もその分だけ後ろにずれます。
大切な人を亡くした直後のつらい時期に、親族との金銭交渉が重なり得ることまで想定して、備えは元気なうちに整えておく方が安全です。
同性パートナーを守る相続対策は「遺留分を払える設計」まで

ここでのポイントは、対策に優先順位をつけることです。最適な組み合わせは家族構成や財産内容で変わるため、以下は一般的な整理として、遺言を土台に、支払原資、老後の備えへと効果の大きい順に見ていきます。
土台はやはり公正証書遺言
第一歩は公正証書遺言です。公証人が内容を確認して作成するため法的な不備を抑えやすく、日本公証人連合会によれば公証役場での相談は無料です。相続内容のメモと資料を用意すれば、案文は公証人が作成してくれます。
作成手数料は財産の価額に応じて段階的に決まります。たとえば目的価額が50万円以下なら3,000円、5,000万円超1億円以下なら4万9,000円などとされています(2026年7月時点の公表情報)。
このほか、財産総額1億円以下の遺言では1万3,000円の遺言加算などが加わります。手数料は財産を受け取る人ごとの価額で計算されるため、正確な額は公証役場で確認するのが確実です。
司法書士など専門家に文案作成や資料収集を依頼する場合の報酬は、7万〜20万円程度が目安として示されています。まず無料相談で全体像をつかむのが現実的です。
あわせて遺言執行者を指定しておくと、死後の手続きが進めやすくなります。親族との対立が予想される場合は、専門職を執行者にする選択肢もあります。
さらに、パートナーへの想いを記す付言事項を添える方法もあります。法的拘束力はありませんが、遺志を親族に伝え、感情的な対立を和らげる助けになることがあるとされています。
遺留分権利者の洗い出しと配分設計
次に、自分の相続人が誰になるかを戸籍ベースで棚卸しし、遺留分権利者と概算額を把握します。手順は次のとおりです。
- 戸籍上の家族関係を整理し、法定相続人を確定する
- 子や親の有無から、遺留分の割合を確認する
- 財産の評価額をもとに、請求され得る概算額を計算する
- 遺留分を侵害しない配分にするか、支払原資を確保するかを決める
遺言に何を書くかと同じくらい、請求が来たときに何で払うかが重要です。ここでは請求が来ても住まいを手放さずに済む支払原資まで用意することが現実的な防衛線になります。
生命保険の受取人指定で支払原資をつくる
支払原資づくりの有力な手段が生命保険です。死亡保険金は原則として受取人固有の権利とされ、遺産分割の対象外と整理されています。最高裁の判例上も、受取人の変更は通常、遺贈や贈与に当たらないとされてきました。
受取人固有の権利だからこそ、遺言とは別のルートで、相続の発生直後からパートナーに資金を届けやすい。この速さが、遺留分請求への備えとして大きな強みです。
近年は、第一生命やライフネット生命のように、一定の条件のもとで同性パートナーを死亡保険金の受取人に指定できると明示する保険会社も出ています。必要書類や取扱い条件は会社ごとに異なるため、加入前の確認が必要です。
ただし、受取人が相続人で著しい不公平が生じる場合には、特別受益に準じた扱いが問題になり得るという論点も指摘されています。保険に入れば遺留分から完全に逃げ切れる、とまでは言えない点は押さえておきましょう。
生前贈与と家族信託は「万能ではない」
早めの生前贈与も選択肢ですが、限界があります。遺留分の計算では、第三者への贈与は原則として相続開始前1年以内のもの、相続人への特別受益に当たる贈与は原則10年以内のものが算入されます。
さらに、双方が遺留分権利者に損害を与えると知って行った贈与は、時期を問わず算入の対象になり得ます。死期が近づいてからまとめて移すほど弱く、早く計画的に生活保障として行うほど意味がある、と理解しておくのが安全です。
家族信託(民事信託)も、認知症対策や不動産管理には有用ですが、信託受益権は遺留分の対象になり得るというのが実務上の有力な整理です。
東京地裁平成30年9月12日判決では、遺留分制度の潜脱を目的とした信託設定が公序良俗違反として一部無効と判断されました。最高裁の統一判断は、現時点では確立していません。信託を使えば遺留分を回避できるという説明には、慎重になる必要があります。
費用面でも、家族信託の専門家報酬は30万〜100万円前後が目安とされ、遺言や任意後見より高額です。まず遺言と任意後見を優先し、信託は必要性が高い場合に追加する順番が、費用対効果に合います。
任意後見と死後事務で、同性カップルの老後から看取りまでつなぐ

遺言と支払原資で死後の備えは整います。しかし相続対策には、その手前の老後というもう一つの局面があります。認知症などで判断能力を失えば、遺言を作ること自体ができなくなるからです。
任意後見契約で「遺言を書けなくなる前」に備える
任意後見契約は、判断能力が低下したときに誰に何を任せるかを、あらかじめ公正証書で決めておく制度です。効力は、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から生じます。
遺留分そのものを減らす制度ではありません。それでも遺言を作れないまま判断能力を失い、親族主導で物事が決まっていく最悪のパターンを避ける力があります。
公正証書の作成費用は、2025年10月の見直し後で基本手数料1万3,000円に印紙代や登記の費用などが加わる水準です。
専門家に契約書案の作成を依頼する場合の報酬は5万〜15万円程度が目安とされています(いずれも2026年7月時点の公表情報)。
死後事務委任で葬儀や手続きの空白を埋める
死後事務委任契約は、葬儀や納骨、遺品整理、施設や行政への手続きなどを生前に託しておく契約です。携帯電話の解約やSNSアカウントの整理といったデジタルまわりを含めることもできます。誰が引き受けるか決めていなければ、こうした手続きは疎遠な親族に委ねられるか、宙に浮きかねません。
相続そのものとは別の問題ですが、法的な家族でないパートナーが「何もできない」状態に置かれないための備えになります。遺言・任意後見とセットで検討する価値があります。
相談先は公的窓口から専門家へつなげる
プライドハウス東京などは2024年、LGBTQ+当事者333名を対象とするアンケート調査を公表しました。そこでは老後の不安の1位は「収入や仕事」、2位は「健康」、3位は「年金や社会保障」だったと報告されています。自由記述には「保証人や後見人がいない」「死後の手続き」「相続」といった声も寄せられています。
不安を一人で抱える必要はありません。大阪では大阪市人権啓発・相談センターが性的少数者の相談を受け付けており、岐阜県では男女共同参画の相談窓口の枠組みの中でLGBTに関する相談にも対応する体制が整えられています。
岐阜県はパートナーシップ宣誓制度も運用しており、保険の受取人指定などの場面で関係性を示す資料として使える場合があります。司法書士会の相談センターや法テラスの無料相談から、遺言・後見に詳しい専門家へつなぐ道もあります。
介護が視野に入る年代なら、ケアマネジャーや地域包括支援センターへの相談と法務の相談を同時に進めると、生活と書類の備えがかみ合います。地域にLGBTQフレンドリーを掲げる専門家が少なくても、公的窓口を起点に相談の導線は作れます。
遺言・保険・後見の組み合わせが同性パートナーの現実解

ここまでの内容を一度並べ直します。何もしなければ、法定相続人でない同性パートナーは原則として財産を受け取れません。遺言だけを作った場合、受け取ることはできても、子がいれば全体の2分の1、親のみなら3分の1の遺留分が金銭請求として届き得ます。
遺言に支払原資と後見・死後事務まで重ねたとき、初めて「住まいも生活も守れる」という現実的な見通しが立ちます。
だからこそ優先順位は明確です。第一に公正証書遺言と遺留分権利者の洗い出し。第二に現金や生命保険による支払原資の確保。第三に任意後見と死後事務による老後の備え。生前贈与と家族信託は、限界を理解したうえでの補助線です。
この組み合わせは、当事者調査で語られた「保証人や後見人がいない」「死後の手続き」「相続」という不安に、そのまま対応しています。お金の不足への不安の奥には法的な家族でないために終末期や死後の手続きが宙づりになる不安があるからです。
そして忘れてはならないのは、これほど準備を重ねても、法律婚の配偶者が自動的に得る保護には届かないという構造です。同性婚を認めない現行法をめぐる訴訟は、高裁6件中5件の違憲判断を経て、2026年3月に6件すべてが最高裁大法廷へ回付されました。
早ければ2026年度中から2027年初頭にも統一判断が示されるとの見通しが、弁護士会の声明や研究者の解説で語られています。ただし、2026年7月時点で判決期日は公表されていません。
冒頭で「遺言だけでは守り切れない」と述べたのは、悲観のためではありません。守り切るための道具が、遺言の先にまだ残されているからです。制度の是正を待つ間も、個人でできる防衛は先に済ませておく。それが現時点の最適解です。
まとめ:同性婚がない今も、防げる損失は先に防ぐ
同性パートナーの相続は、公正証書遺言だけでは守り切れません。遺言を作ったうえで遺留分を払える設計まで整えて初めて現実的な安心になります。
- 遺言がなければ、同性パートナーは原則として財産を受け取れない
- 遺言があっても、子は全体の2分の1、親のみなら3分の1を金銭で請求できる
- 生命保険や手元現金で支払原資を確保すれば、住まいを守りやすくなる
- 任意後見と死後事務まで組み合わせれば、老後から看取りまで連続した備えになる
今日からできる行動は、次の5つです。
- 戸籍上の家族関係を棚卸しする
- 遺留分権利者の有無と概算額を確認する
- 公証役場に無料相談を予約する
- 保険会社に同性パートナーの受取人指定の可否を確認する
- 任意後見や死後事務もあわせて専門家に相談する
根本的な解決が婚姻の平等にあることは言うまでもありません。それでも、制度が変わるのを待つ間に失われるものを、僕たちは先回りして守ることができます。
よくある質問(FAQ)

Q1. 相続人が兄弟姉妹だけの場合も、遺留分対策は必要ですか?
A. 兄弟姉妹には遺留分が認められていないため、遺留分対策の必要性は基本的に低くなります。ただし遺言がなければ財産は兄弟姉妹に相続されるので、パートナーに遺すためには公正証書遺言そのものは必須です。なお、兄弟姉妹が先に亡くなっている場合は、その子である甥・姪が相続人になる(代襲相続)点にもご注意ください。
Q2. パートナーシップ制度に登録していれば相続できますか?
A. できません。自治体のパートナーシップ制度は法律上の婚姻ではないため、相続権は生じません。相続を実現するには公正証書遺言が必要です。ただし、生命保険の受取人指定などの場面で、関係性を示す資料として活用できる場合があります。
Q3. 生命保険金はどんな場合でも遺留分の対象外ですか?
A. 死亡保険金は原則として受取人固有の権利であり、遺産分割や遺留分の計算から外れると整理されています。ただし、受取人が相続人で著しい不公平が生じる場合には特別受益に準じて扱われる余地が指摘されており、あらゆる場合に対象外とまでは断言できません。
筆者より
僕がこのテーマを調べ始めたきっかけは、遺言さえあれば安心という思い込みが崩れた経験でした。同性カップルの相続は、制度の隙間を書類と資金で埋めていく作業の連続です。それでも、打てる手は確かにあります。
そして、こうした積み上げを個人の努力に委ねない社会にすることが、婚姻の平等の意味だと僕は考えています。この記事が、大切な人を守る最初の一歩につながればうれしいです。
なお、本記事は公開情報に基づく一般的な解説です。個別の判断は、司法書士・弁護士・税理士などの専門家にご相談ください。
参考資料
- e-Gov法令検索「民法」
- 法務省「相続に関するルールが大きく変わります」
- 日本公証人連合会「遺言」「公正証書遺言の作成手数料」「任意後見契約公正証書を作成する費用は」
- 厚生労働省「成年後見はやわかり(任意後見制度)」
- 法務省「任意後見制度について(Q16〜Q20)」
- 第一生命「LGBTQフレンドリー」
- ライフネット生命「同性のパートナーを保険金受取人に指定できます」
- 一般社団法人日本共済協会『共済と保険』2024年12月号「相続人を受取人とする死亡保険に関する遺留分侵害額請求」
- プライドハウス東京/グッド・エイジング・エールズ「LGBTQ+当事者の老後の不安に関するアンケート調査」(2024年)
- 裁判所「最高裁判所開廷期日情報」
- 東京弁護士会「すべての人に婚姻制度による法的保障を及ぼすことを求める会長声明」(2026年3月)
- 大阪市「相談窓口(LGBTなどの性的少数者)」
- 岐阜県「男女共同参画に関するご相談」「岐阜県パートナーシップ宣誓制度について」
- Marriage For All Japan


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